【ネタバレあり】「グッバイ、ドン・グリーズ!」感想

推しアニメの一つ「宇宙よりも遠い場所」(よりもい)のスタッフが制作した劇場アニメ「グッバイ、ドン・グリーズ!」(ドングリーズ)。ムビチケを買ったのと試写会に呼んでいただけて2回、あと小説も読んだので色々考察したり感想を語ってみたいと思う。

※この感想は【ネタバリあり】です。必ず1回は見てご自身の中で感想を作ってから読んでください

この作品は当然「宇宙よりも遠い場所」と違う作品で同じものが見れるわけでもないし、楽しむために試写会で拝見する前に期待値を出来る限り低くして観た。その結果宇宙よりも遠い場所」でも凄いと感じていた立体感のある映像の美しさ、音響の凄さを更につきつめた出来に感心しながらも脚本の方で良さを感じつつもギアを上げきれなかったというか、いまいちハマれなかったのが素直な感想だ(ただ見て後悔したとかは全くない)。

f:id:shoyofilms:20220220171544j:plain

その原因はいくつかあるが、多分一番大きいのはこの物語に親近感を覚えつつももあまり2つの問題で目新しさを感じなかったり、共感できなかったからじゃないかと思っている。

問題1:ファンタジー(未知)の舞台

1つは舞台の問題だ。PVでアイスランドを推していたのでてっきり冒険の大半はアイスランド雄大な景色をバックに繰り広げられるのだと思っていた。(一応よりもいとのコラボPVで結月に「舞台は関東の田舎町って書いてますよ」と言わせたりしていたが)しかし観た方はご存知の通り、アイスランドはロウマが終盤に冒険する地であり、物語には深くかかわってこない。冒険は終始日本の田舎で行われる。

田舎の山が舞台になっているので、宇宙よりも遠い場所では出来なかった、ルートをかえたり迷う、走り回る、転ぶシーンが描かれている。しかし田舎の山は私のような田舎に住んでいた者や登山、キャンプ、トレッキングをする者なら、なんとなく勝手を知っているか想像力が働いて「分かった気になってしまう」ので(作中はものすごく綺麗に描かれていたが)目新しさが少ないのだ。
例え現実を舞台にしていても私は何らかの目新しさ、未知があるといいと思っている。例えば職業特有の悩みや楽しさ、その土地ならではの苦労や名物・名産、人物でも性格の違いによる視点の違いなど。それが共感できるキャラクターと出会うことで新しい扉が開くのを見るのが私は好きなのだと思う。

劇場版オリジナルアニメの難しさ

恐らくこの作品で未知を担っているのはドロップだろう。ロウマにとって高校生でもなければ、寿命が限られているドロップはロウマにとってチボリのような遠い憧れの存在ではなく、世界が今いる地点と地続きであることを認識するきっかけになった存在である。

しかし私は最初に見た時、正直肝心のドロップが何者なのか分からなかった。勿論設定はわかるが彼がどういう気持ちなのかが掴めない。それもそもはず。この作品はやることが多いのだ。90分の間にロウマの境遇、トトの境遇、ドロップとの出会い、命題の提示、冒険、ドロップの真実、旅の結末、トトの気づき、ロウマの気づき、オチを次々に面白くしながら入れなくてはいけない。

実際、2回目に見ると少し面白くなるのはドロップの感情が少しは分かった上で観ているのもあると思うが、出来れば初回でそこまで行きたかった。あと2回見ても冒険の最後で道が湖に閉ざされたところで泣くのは共感が出来なかった。自分だったら落胆するかもしれないが、果たして泣くだろうか。ここは人によって違うだろうから割愛しておく。

実際たくみに構成を練っているのは感じたのであと30分長くすれば説明できたかもしれないが、そうなると逆にちょっと冗長になってしまうのかも。劇場版オリジナルアニメの脚本は本当に難しいのだろう。

余談1:ドロップの冒険の謎

ちなみに他の方も気になっていると思うが「ドロップはどうやってロウマに辿り着いたか」という謎、結論から言うとこれは偶然だと思う。小説版も読んだが、ドロップは祖父がいるアイスランドにいたが、「祖父の具合が悪くなったので遠い親戚のいる日本にやってきた」と言っている。しかし映画を観た方ならわかる通り、ドロップは不治の病にかかっており余命いくばくもない。故に祖父の具合が悪くなったというのは嘘か直接的な原因ではないと思われるが、親戚のいるというのは本当だと思う。

彼は滝の前の電話ボックスで2人がかけた間違い電話から啓示を受け、自分の最期を見届けてくれる友達を作りたいと思った。日本に帰ってきたのは、現地で(通院生活もあって)なじめなかったか、最期を祖父に見せたくなかったのか、親元で過ごしたかったからだと思う。その結果田舎町でロウマと出会う。もしかしたら最後まで電話の向こうにいたのが2人だったとは気づいてないのかもしれない。(私はそれでもいいと思っている)。

なお2人の出会いについても小説版は少ししっかり描かれているし、2回目の視聴もたのしくなるので、よければ買ってほしい。

余談2:電話ボックス

他の方の感想を読むと黄金の滝の電話ボックスが創作だと思っている方が何人かいたのでふれるが、アイスランドには、というか世界中には自然の中にポツンとある電話ボックスというのが割と沢山ある。ちなみに自然の中にあるコーラの自動販売機もあるらしい。ぜひ調べてみて欲しい。

問題2:疎外感≠不満

もう1つの問題は、私が疎外感を感じながらもこれまでの人生に不満が無い事、そしてこれまでの人生や「宇宙よりも遠い場所」で世界の広さに気付いていたという問題だ。

私は日本では神奈川県のド田舎に住みつつも、子供の頃から日本から海外に移り住み、その後小5で日本に帰ってきた経験をもつ。古くからの友達も少なく、性格も変だったので学生時代は割と浮いた存在だった。だがロウマみたいに自分の境遇を嫌いになる事もあまりなかった。幸いなことに趣味もあったし、やりたい事もある。道を固定されている事も無かったし、健康である。いわば男子3人のいいとこどりのような人生を送っている。

本作では山が人生の象徴でもあり、道が閉ざされていてもルートを変えて諦めず進むことで活路が見つかるという事を繰り返し描かれているが、これはその通りで、人生とは探ってみればいくらでも楽しい事は見つかるし、やってみたいことも見つかる。だからロウマのように疎外感は感じていても(というか今でも時々感じたりするが)あまりそれについて悩んだりしたことがなかった。おそらく作中のロウマやトトの最大の問題は人生に正解があると思ってしまっている事や自分の人生に意義が感じられなかったではないだろうか。しかし実際は人生の正解や意義はあって無いような物だ。それは最初から分かる物ではなく色々な経験をしていく中で掴んでいくものだ。まずは先に進んでみる事が大事だと思う。2人の人生に幸あらん事を。

宇宙よりも遠い場所」で世界の広さを知る

また殻を破って世界の広さを知る事もこれまでの人生や「宇宙よりも遠い場所」が放送されてからの4年間で経験してしまった気がする。よりもいで出会った人々は本当に変な人が多い(誉め言葉)。よりもいと全く関係ないテーマでキャラを使って絵を描く人、自転車で横浜と舘林を往復する人、東京に住んでるはずなのに毎週のように舘林から写真を送る人、国外から南極を経由して好きなアイドルのライブに参加する人・・。彼等と行った様々なファン活動は紛れもない私の宝の一つである。

また自分の住んでる割と近くに元観測隊の人が開いたお店などがあることも知り、世界は広く、見識を広げていけば人生はどんどん楽しい事が見つかるのだという希望を再び持てた。

他にもよりもいから宝物は貰っている。3年前に北海道の夕張にある神通坑へ行った旅などは他人から見て価値の分かりにくいという点などで、ドングリーズの冒険と割と近いのではないかと思う。しかし素晴らしい経験だった。

 

あと本作の最後の伏線、よりもいにハマりすぎたせいで画面内の情報を拾う能力が高まりすぎたせいか、1回目でバッチリ気付いてしまったのもあるかもしれない。これに関しては自分が悪いかも。

以上のことから、私はドングリーズを見た後、私は実は見る前からよりもいに幸福にしてもらっていたのだと改めて気づかされた。それもあり、親近感を覚えつつも、楽しみつつも、あまり共感できなかったのではないかと思う。ただこの作品は間違いなく誰かを幸せにしてくれるパワーを持った作品だとも思う。私が「宇宙よりも遠い場所」に貰った宝物をこの作品を通して誰かが得る事を願ってやまない

記事を書いた人

あとそもそもよりもいのようなウルトラ名作を作った後でまだ作りたい物があるいしづか監督&よりもいスタッフって凄いなと素直に思いました(そうしないとご飯が食べられないとしても)。今後も期待してます。

俺たちのロックスター「宇宙よりも遠い場所」1話の凄い所を語りたい!

放送から3年経った「宇宙より遠い場所」。尊敬できるクオリティの作品なので、どうやったら同じレベルの物が作れるのを今もたまに考えています。今回はネットで無料で見れる1話を元に具体的にどう凄いのかというのを語っていきたいと思います。

※この記事にある解釈は公式の物でもファン共通のものでも私のオリジナルでもありません。

f:id:shoyofilms:20211010202735j:plain

とにかく1話を見てくれ

ニコニコ動画が埋め込みやすいので。コメントが嫌な方は消してください

現代の冒険譚

1話見ましたか?2話が気になったら是非dアニメストアNetflix、Unextなどの配信サイトで続きを見てください。

dアニメストア
https://anime.dmkt-sp.jp/animestore/ci_pc?workId=21949

Netflix
https://www.netflix.com/jp/title/80995912

UNEXT
https://video.unext.jp/title/SID0032770

ニコニコ動画(2000円弱でコメント付きで楽しむことが出来ます)
https://ch.nicovideo.jp/yorimoi

アマゾンプライム(何度か公開していましたが現在は有料になっています)
https://www.amazon.co.jp/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%82%88%E3%82%8A%E3%82%82%E9%81%A0%E3%81%84%E5%A0%B4%E6%89%80/dp/B078TMJR5F

ちなみに予告はWeb予告になっており、Youtubeから見る事が出来ます。(Youtubeにある公式以外の動画は転載ですので見ないでください)

揺れ動く感情を描く

このアニメは自分が大好きなだけではなく、国内はおろか、海外のアニメファンからも高く評価されています。それは南極や目の前の壁を仲間と共に乗り越えていくという国の文化に縛られないテーマもありますし、何より全ての登場人物の感情が揺れ動いた様をあらゆる演出(構成、作画、撮影、劇半)で徹底的に丁寧に描いている所にあると思います。

公式サイトにいしづか監督と花田さんのコメントがあるのですが、私はこれを読んだ時昔持っていた感情が蘇り、魂が震えるような感覚に襲われました。このアニメはいまそういう気持ちを抱えている方も勿論、かつて感情が揺れ動いた経験のあるかたも楽しめると思います。

カット単位の演出

では無粋かもしれませんが、1話の構成について全部ではないですが簡単に語っていこうと思います。長かったら飛ばしても大丈夫です。

リストの見方は左側に秒数、右側に内容となっております。

0:04 とまっている4羽の

0:10 停泊しているしらせから砂場+笹船への切り替え

0:19 飛行機雲

0:30 カットの背景に飛行機雲

0:31 流れ出す笹船

0:35 ベッドで寝てるキマリ。漫画雑誌のタイトルは全て「ロマンス」

0:46 掃除もされていない部屋。テーブルの上にプリンシェイク

0:47 を開ける

1:09 に殺されるように起こされる

1:25 飛行機雲

1:38 部屋の中に大きな。キマリの部屋にはが沢山ある。

1:53

2:04 何もできない自分に泣くしかないキマリ

2:15 OP開始。朝。カメラ(世界・運命)を回すキマリ。

2:28 チョークで何かを書いているキマリ

2:31 放課後。教室でつまらない事に時間を費やしてるキマリ

2:33 (舘林に実際にある)止まれの文字に日がさす

2:36 谷越ビル。昼から夜に時間が経過するとともに影が移動

2:39 チョークの落書きに加わる報瀬

2:43 下校時間。教室を抜けるキマリ

2:47 黒板に書かれた南極の昭和基地としらせ

2:52 チョークのらくがきに加わる日向と結月(2話以降に登場)

2:58 フリーマントルにある灯台の前にいる4人。位置関係で性格を表現。

3:03 飛び立つ鳥と4人

3:06 しらせの先端に立つ4人

3:11 「♪ジャンプして」で縄跳びを飛ぶ4人

3:12 南極活動の描写開始。ヘリから撮影する日向とキマリ。残り2人は高所恐怖症なので奥へ(吟も2人へ目線を送る)

3:19 フェイスカバーを外すキマリ。撮影する日向

3:22 案の定日焼けしているキマリ。

3:27 チョークで描かれたタイトル

3:51 OP終わり。教室。後ろで告白している学生

3:56 キマリの席はいわゆる主人公が座る窓際の席とは逆の廊下側

4:03 何かやらないといけないの背景に賞状

4:04 習字。ポジティブな周りの中一人だけプリンについて書くキマリ

4:09 背景で告白を成功させた学生

4:15 黒板「旅に出てみてはどうか」

4:27 「Enjoy your trip」

4:55 旅に行けばいいじゃないと会話する背景に右折の標識

5:44 出発早々濡れる

5:46 ミラーの「左右確認(飛び出し注意)」。すれ違う自転車(A)

6:12 眼鏡のおじさん

6:24 学生とすれ違うキマリ(B)

6:46 傘のでどんどん濡れていく

6:52 たたまれた4色の傘(C)

6:56 付き合いはじめた学生

7:32 茂林寺やまない雨

7:35 「少女のストロベリーティー」を飲んでいるめぐっちゃん。キマリはプリンシェイク

7:59 流れ出さない笹船

7:53 冒頭と逆向きに飛ぶ飛行機雲

8:36 この時キマリの背後には誰もいない

8:37 明らかに改札ではないホームの奥(キマリの背後方向)から走る報瀬(D)

8:42 一瞬でキマリを追い抜く報瀬

9:25 100万円拾った背後に「GET 1000000円 CHALLENGE」の看板

10:28 100万円の封筒を挟んだ倫理の教科書

11:45 思わずあけた扉に「しずかに!」のポスター

12:15 怒っているように見えての中で感謝

12:57 旗

13:06 報瀬の南極行きに皆反対するというシーンの背景に「一致団結」

13:11 南極に行く事を目的とした南極部の立ち上げに4名(ただし全員報瀬)のサイン

13:58 コンビニで買い物をするキマリとめぐっちゃんを見上げる日向

13:59 いしづかあつこや多くの他のスタッフが関わっているノーゲーム・ノーライフののぼり

14:04 コンビニの外を見る日向

14:09 にいるめぐっちゃんとにいるキマリ

14:19 「少女のストロベリーティー」を飲んでいるめぐっちゃん

14:41 足元の淀んだ水たまり

15:20 暗い図書室

15:31 暗い駐輪場を歩く報瀬

16:00 先ほどまで影の中にいたキマリが今はの方からやってくる

16:29 夕陽の当たる東屋

16:31 東屋の中()にいるキマリと報瀬

17:23 キマリに褒められてはじめての報瀬の笑顔

17:29 の当たる場所に移動する報瀬

17:39 「何か手伝えることない?あったら言って」

17:45 「じゃあ・・一緒に行く?」のタイミングでかかる「ハルカトオク」 +風。報瀬の顔にはがない。(E)

17:49 東屋の窓からがキマリを照らす(レンズフレア)+風

18:28 キマリを試す報瀬。顔の1/4に光

18:54 蛇口からのしずくが傘のしずくに切り替わり再び靴を濡らす

19:33 片づけられた部屋

19:39 流れる水

19:49 の中で動き出す電車

20:01 新幹線。すべて「のぞみ」

20:04 背景に地図を読むキマリと同じ格好の人物

20:05 眼鏡のおじさんふたたび

20:14 駅のホームに「少女のストロベリーティー」の看板(G)

20:25 報瀬の2回目の満面の笑顔

20:41 広い水面

22:41 飛行機雲(方向は冒頭と逆だが新幹線と同じ)

23:14 4羽のうち飛び立つ2羽の

整理されたベタ(誉め言葉)な演出が新しい

振り返ってみると同じ象徴やシーンを形を変え何度も使っているのが分かります。鏡で内心を描いたり、窓をつかったり、光の演出などと併せて非常に古典的でベタな演出と言われるかもしれませんが、それを徹底的に整理された状態で効果的に使っているのがこの作品が1話から面白いと言われる所以なのかもしれません。

またそれだけは無く例えば(B)のようなあり得ない事(キマリとすれ違った学生は恐らくキマリと同じ学校の生徒なので現実に考えればすれ違うわけはない)を夢オチなどではなく現実のシーンでつかった今どきのアニメでは珍しい視覚的演出(この場合はキマリを生徒とすれ違わせることで、普段自分のいない世界に行こうとしている感じを出そうとしていると思われる)も楽しいですね。

ネットにはこの作品の伏線を扱った記事が沢山ありますが、個人的にこのアニメの心を揺さぶる構造を知るにはこういうベタな演出もにも注目した方がいいと思っています。まだこの先を見たことない方はとりあえず、何も考えずに1回見ていただき、2回目以降は類似しているシーンやセリフ、窓や扉、鏡、光、水、風、そして飛行機雲などがどのように使われているか観察することでより楽しめるかもしれません。

圧倒的分かりやすさとSNS適正の高さ

もちろんこのアニメだけが凄いというわけじゃなく他のアニメも同じ様に色々演出を練っていると思うのですが、このアニメが凄いのはそれだけじゃなくて圧倒的にわかりやすい所なのです。前の章で書いたようにベタな演出を連発しているのもこの分かりやすさに貢献しています。

ただそれだけではなく、ファン毎に解釈が生まれるし、色々とSNSで共有するのが楽しいという非常に今の時代に適したアニメだと言えると思います。

余談

例えば上の表は(A)の自転車に乗っているのが報瀬だというファンがいたりします。個人的には(C)は雨(障害となる水の演出)から守る物なので、キマリがこの後報瀬やOPにいる他の2人と出会って雨を克服することを暗示させているのではないか、(D)報瀬との出会いがキマリにとって突然で衝撃的だったことを表す、(E)キマリの「応援する」に対して報瀬の「一緒に行く?」は文脈的におかしいので、報瀬はずっと夢に一緒についてきてくれる人を探してただろうか、とか(G)キマリがめぐっちゃんの元から離れていく瞬間を描いていると思います。

f:id:shoyofilms:20211017233527p:plain

面白いのに現実的

前述した(B)にあるようにこのアニメは意図的に嘘を付いている箇所が多く見られます。しかしそれ以外の描写にはファンタジーが含まれていない作品でもあるのです。

タイトルの「宇宙よりも遠い場所」は宇宙飛行士の毛利衛さんが昭和基地に行かれた時に「宇宙まではロケットですぐ行けるが南極は舟で数か月かかるので宇宙よりも遠いですね」(意訳)と話されたところから来ています。

また女子高生が南極へ行くという話も実際にジェイド・ハマイスターさんという方が達成していますし、日本人でも南谷真鈴さんという方が20代で7大陸最高峰制覇を成し遂げているので可能だと思います。

その他の描写も自衛隊など実際に南極観測に関わった機関や個人の方の協力の元制作されているのでほぼ実話という所も面白いと思います。ぜひ元ネタを探してみてください。

環境にも恵まれたアニメ

このアニメはその内容だけではなく2018年放送当時、非常に視聴環境にも恵まれていました。TV放送されたすぐ後にAmazonプライムニコニコ生放送で再び見る事が出来て、SNSで感想を言い合いながらもう一度みてより楽しむことが出来るという理想的な流れが出来ていました。高い人気が出たのは作品自体の良さも勿論、その環境の良さもあると思います。

もっと知りたいという方に

このアニメは1話だけじゃなく13話が全てこのような構成になっています(※ShoyoFILMS調べ)。ネットにはこういう考察についてファンがまとめた物が沢山あるので、もし良ければご覧になってください。

https://w.atwiki.jp/yorimoifan/pages/17.html

特に村上ヒサシさんの「ここすき!!よりもい!!」と機能美pさんのまとめは是非見ていただきたいです。

あと公式の裏話としては上記Wikiに載っているネットニュースのインタビューの他、公式サイトやラジオCDとBlu-ray、DVDがまだ販売中なので良かったらそちらもお買い求めください。特にアニメの円盤4巻の12話のオーディオコメンタリーは非常に良い物となっております。

俺たちのロックスター

1話冒頭では自分の情けなさに泣くしかできなかったキマリ。しかし報瀬と運命的な出会いを果たしたことで最後のカットでは喜びに満ちていました。短時間でここまで変わっても同じキャラクターなのだと感じられる構成は多くのスタッフが努力を注ぎ込んだ結果生まれたのだと感じています。

宝箱のように演出が詰め込まれた22分でキマリの挫折と葛藤、成功を描いた「宇宙よりも遠い場所」。実は私は1話を見た時点ではただのいい話だな、としか思っていなかったのですが、次第にキマリや報瀬に共感を覚え、応援していき、最終的にはロックスターのように尊敬するようになっていました。ぜひ1話を見て面白いと思った方もそうでない方も7話までは見ていただけると幸いです。もしかしたら貴方の人生に流れ星のように輝く何かが訪れるかもしれません。

11話まで観たらぜひこちらの記事も見てみてくださいね。

記事を書いた人

貴方の好きな曲は何?アニメも劇もサントラもサブスクで配信中だから #ペルソナシリーズの好きな曲 について語ろう

実は現在ペルソナ25周年を記念して「Persona5 the Stage」と各種アニメがサブスクに解禁!さらにAmazon Music Unlimitedが4か月無料でサントラも聞けるので多くの人にペルソナのコンテンツと一緒にBGMを聞いてもらうチャンス!ということで私や協力していただいたファンのお勧めの曲を紹介します。

f:id:shoyofilms:20211014054142j:plain

末尾に配信情報を載せたので是非各曲をそれらのコンテンツでお楽しみください。また良ければコメントやTwitterでおススメ、聞いてみたらよかった曲を書いてもらえると嬉しいです。

あとなるべく避けて書きますが、曲によってはネタバレにぶち当たる可能性があるので、予めご了承ください。可能ならゲーム本編をプレイしてから聴いてほしいがそうするとキャンペーンが終わってしまうジレンマ。ペルソナシリーズは何処から入っても楽しめると思っているので是非曲が良かったら本編もプレイしてみてください。

To foreign fans:Please translate the article. comments are welcome in any language, write down your favorite Persona songs, or share it on SNS.

オススメペルソナ曲を紹介

Fate is In Our Hand

劇場版「ペルソナ3 the Movie」第2章の主題歌。Lotus Juiceさんの滑らかなラップで運命と決断について歌い上げる曲。弱い自分との対峙、仲間との絆、奔放であることの肯定と覚悟を決めることについて書かれた歌詞はまさしくペルソナ3のテーマそのものです。

街の記憶(Memories of the City

ペルソナ3」の終盤タウンマップなどでかかるフィールド曲です。人気曲「キミの記憶」のアレンジですが、冬の最終決戦前の引き締まった雰囲気と、絶望的な敵に対する恐怖、それでも前を向こうとする覚悟が感じられる曲だと思います。

僕の証(My Testimony)

劇場版「ペルソナ3 the Movie」最終章の主題歌。ペルソナ3の劇場版は尺の都合でゲームで非常に重要な意味を持つコミュのシステムのシーンがカットされていたりするのですが、その限られた時間のなかで主人公・結城理が得た物について熱く語るようなサビが印象的です。

闇(Darkness)

ペルソナ3」の追加ディスクに収録されているEpisode Aegisの戦闘曲です。Episode Aegisですと「Heartful Cry」が人気ですが、こちらも同様に曲全体に強い哀しみとそれに立ち向かっていく決意が感じられて好きです。戦闘曲らしい激しいリズムとタイトル通りのおどろおどろしい雰囲気もいいですね。

Alone in This World

「Persona4 the Animation」4話で流れた挿入曲。天城雪子の何処かへ行きたいという気持ちを歌った曲で、この曲のお陰か4話は演出的にゲームの内容を超えた部分もあると思っています。

Secret Base

ペルソナ4」のダンジョン曲。P4のダンジョン曲はどれも特徴的ですが、この曲だけタイトルの「秘密基地」らしく、どこか懐かしい感じがしてとても好きです。

Maze of Life

ペルソナ3」と「ペルソナ4」のキャラクターが集合したRPG「ペルソナQ」のオープニング曲。お祭りゲームらしく楽しい曲・・・と思いきや最後までプレイすると非常にグッとくる歌詞が素晴らしいと思います。「ペルソナQ」はいいぞ。

Today

格闘ゲームの「ペルソナ4ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド(P4U2)」のエンディング曲です。P4Uシリーズはアニメ「ペルソナ4 the animation」から時系列が続いているのですが、同時に「ペルソナ3」のその後のシナリオ(の可能性)も描いています。希望を持てる歌詞で色々な事を経由した「ペルソナ3」「ペルソナ4」のメンバーを祝福するような曲なのがとても好きです。

specialist ("NEVER MORE"P4D-EDIT ver.)

ペルソナ4 ダンシング・オールナイト 」の練習ステージなどで流れた曲。元の曲も放課後の時間を演出する曲だったのですがより楽しいアレンジになっていて好きです。

Sunset Bridge

ペルソナ5」で楽しいことなどがあった時に流れる曲。ペルソナシリーズの外的なイメージは派手でイケイケな感じだと思いますが、個人的には人間の内面の暗さや機微を描いたり日常のささやかな幸せを描いているところが好きです。聴くと「ペルソナ5」をやっていてよかったと思える曲。

Found a Light

Persona5 the Animation」8話で流れた挿入曲。絵を描くのと誕生日が1日違いなのもあって喜多川祐介がとくに好きなのですが、彼の心情が溢れてきているように感じる温かい曲。

Sweatshop

ペルソナ5」のダンジョン曲。初めて聞いた時「かっけえ」と思い、1ループ聞いてしまったのはいい思い出です。ダンジョン後半の-another version-も好き。ダンジョンの曲は基本的に全部好きですね。

You are stronger

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」のOP曲。解釈は人によって分かれますが、私はこの曲で歌われている「あなたは強い」の対象はゲームが進むにつれて怪盗団だけではなく色々なキャラをさしていっていると思います。(この曲はアトラス公式のYoutubeで聞いてください)

https://www.youtube.com/watch?v=tsvpvjOscrA

Wiping all out

ペルソナ3ポータブル」の女性主人公の戦闘曲。歌うのは藤田真由美さんとLotus Juiceさん。男性主人公と違い、視点が一人称視点でタイトル通り「敵を一掃する」曲。どことなくペルソナ5の戦闘曲に近いかも。(この曲は「ペルソナ3&ペルソナ4 ヴォーカルサウンドセレクション」で聞いてください)

Soul Drive

ペルソナ3」を原案としたアニメ「PERSONA -trinity soul-」の曲。他の曲もそうですがよりノリノリのLotus Juiceさんのラップが楽しめる曲。トリニティソウルは他にもペルソナライブの「Breakin through(喜多修平さん)」も最高でした。

Place of My Heart

イベント「Persona Show Case -史上最強の姉妹ゲンカ-」の為に作られた曲。こちらはペルソナライブでも流れましたが、流れていないセット曲の「Let the show begun」、「STOMP」もいいので是非(この曲はiTunes等で聞いてください)

夢想曲(ネバー・モア-『ペルソナ4』輪廻転生-より)(追記)

ペルソナ4」の良いシーンでかかるお馴染みの曲ですが、輪廻転生(アレンジアルバム)でこんないいアレンジをされてるとは思いませんでした。

絞ったつもりだったが名曲が多すぎた。せっかくなのでなるべくペルソナライブで選ばれてない曲を選んでみましたが、いくつかは入ってしまってますね。勿論選ばれてない曲も大好きです。

よくペルソナ4の主人公がアトラスにこき使われてると言われますが、サウンドチームもかなり頑張っていただいている気がします。今回、あえて外したREMIX曲(コンポーザーによるアレンジ)を含めおススメの曲、聞いてみたらよかった曲があったら是非コメントやTwitterで教えてくださいね。

他の方のオススメ曲

少し前にやった「ペルソナ穴抜けクイズ」の企画で参加してくれた方に聞いたらおススメ曲を教えていただきました。

とうふさん(@ama_yudoufu)

コメントもいただいたのでネタバレを避けて掲載します

Throw away your mask
ペルソナ5 ザ・ロイヤル」の3学期で流れる戦闘曲ですけど、3学期の内容をより深く考えさせられるので一番好きです

Changing me
「ペルソナQ」のエンディング曲ですけど、この曲を聞いて相当苦戦をしてた迷宮のストレスも一気に吹き飛んで、善と玲のことを考え耽けてました。川村さんと平田さんのデュエットが聞けるのもペルソナ好きの冥利に尽きます。

こゆきさん(@koyuki0125k)

Everyday Mix

(「PERSONA SUPER LIVE P-SOUND BOMB!!!! 2017 ~港の犯行を目撃せよ!~ 」で流れた日常曲の合体)

Ying Yang

(「Persona4 the Golden ANIMATION」で流れた挿入曲。)

Falling into Right Places

(Persona 4 The Animationで流れた曲)

Price

(「ペルソナ5で流れた曲」)

Over Drive

(「P5 the stage#2」で流れた曲)

傀儡まきさん(@kugutumaki)

Rivers in the Desert

(「ペルソナ5で流れた曲」)

Burn My Dread

キミの記憶(Memories of You

(「ペルソナ3で流れた曲」)

P3 fes

(「ペルソナ3フェスで流れた曲」)

A New World Fool

(「ペルソナ4で流れた曲」)

急なお願いにもかかわらず忙しい中回答をいただき、本当にありがとうございました。

配信情報

アニメ

ペルソナ3,4,5と3を原作としたトリニティソウルがアニメ化されています。3と5は尺の都合などから若干後半がダイジェスト気味なので個人的には出来ればプレイしてから見て欲しいという気持ちはあります。4はそういう意味ではゲームをプレイしない初見の方にも比較的おススメできるアニメですが、4作とも演出や曲は素晴らしい物があります。

ペルソナ5 the stage

ペルソナの劇というのは3と4でも行われていましたが、どのナンバリングでもキャラクターに寄せてくれた配役をしてくれ、とても楽しめました。5は現在第2部まで上演され、冬に第3部が公開予定。主人公の猪野さんのジョーカーがめちゃくちゃ強そうなのと、個人的にどう再現するんだと思っていたシャドウカネシロが本当に見事に演じられていてファンとしてとても楽しめました。 

f:id:shoyofilms:20211010204441p:plain

この絵はStageを見て書いたのですが、実際の小道具とか衣装が忠実に現実の素材作られていて質感などが、とても参考になりました。絵を描く人はアニメは勿論、ペルソナStageも見た方がいいです。

サントラ

https://www.amazon.co.jp/music/unlimited

ペルソナのゲームの一部に限りますが、アレンジCDを含めたサウンドトラックが聞けるAmazon music unlimitedが10月いっぱいまで4か月無料で加入できます(退会のタイミングにお気を付けください)。ペルソナの曲だけでなく真・女神転生IIIやキャサリン、他の名曲を持つゲームのサントラが聞けるので是非加入してみてください。

ちなみにメガテン3は「大マップ~ラストエリア~」が素晴らしいですし、キャサリンホルストショパンなどクラシックの名曲がアレンジされてるのも楽しいですね。

TGS前にキャンペーンを知って急遽初めて見たこの企画ですが、好きなペルソナ曲を振り返れて楽しかったです。11月に開かれるペルソナのコンサートやいずれ開かれるであろうペルソナライブも楽しみにしたいと思います。


記事を書いた人

祝25周年!ペルソナ穴抜けクイズ!(クイズ解答&プレイ動画&裏話)

前回、ペルソナ25周年を記念してクイズを出題しました。自力で解きたい方は是非そちらからやってみてください

今回はクイズの解答と事前にプレイしてもらった動画と後語りを載せます


f:id:shoyofilms:20210921111922p:plain

プレイ動画

先に解答載せちゃうと面白さが半減するので動画からどうぞ

Youtube(ペルソナ未プレイの方は流れるコメントでネタバレされないからこっちの方がいいかも)

ニコニコ動画

 

4色で表せるメンバーだったり、知識的にも色々バランスがよかったので本当に助かりました。ぜひ全員のフォローや作品のRT、いいねをお願いします。

こゆき @koyuki0125k
とうふ @ama_yudoufu
傀儡まき @kugutumaki
https://www.youtube.com/channel/UC4UPNtsfAGYWQa-0CZXjlyg
ShoyoFILMS @shoyofilms

クイズ解答

問1

f:id:shoyofilms:20210919125737p:plain

ペルソナ4の里中千枝が好んで食べる肉の味がするおやつは
肉ようかんと(〇く〇〇)。答えは「に(く)がむ=肉ガム」

肉ガムと肉ようかん、千枝ちゃんの自作じゃないとするとあれを量産してる人がペルソナの世界に存在するが・・四六商店のおばちゃんかな?(推測)

問2

f:id:shoyofilms:20210919131950p:plain

北欧神話に登場する、トリックスターであり、アース神族と、
敵対する巨人族との間に生まれた、神と同名の、
スキル「レーヴァテイン」を使うペルソナは(〇〇)。答えは「ロキ」

レーヴァテインは本来は剣ではなく杖みたいな武器なんだそうです。

問3

f:id:shoyofilms:20210919132321p:plain

ペルソナ3に登場した2つのペルソナを所持している時に発動できる
技名は(ペルソナ3ポータブルでは代わりに消費アイテムになった)
(〇〇ク〇〇〇ド)。答えは「ミッ(ク)スレイ(ド)」

ペルソナ3ポータブルで美鶴さんから貰ったアイテムを使ったらいきなり主人公がミックスレイドの演出で半裸になってビックリした思い出が。

問4

f:id:shoyofilms:20210919132552p:plain

女神異聞録ペルソナやペルソナ2に登場するサトミタダシのような、
商品やサービス、メニュー、店舗デザインなどを1つのブランドで
統一しているお店は(〇〇ーン〇ん)。答えは「チェ(ーン)て(ん)=チェーン店」

確か最後に作った問題。「チ」と「エ」だから千枝ちゃんを何とか解答にしようとしましたが、どうしても「テ」が作れず、苦肉の策でペルソナ以外の一般用語を使いました。

問5

f:id:shoyofilms:20210919133019p:plain

ペルソナ5の新島真が使用する、拳にはめて打撃力を強化するための
武器は通称(〇リ〇ン〇ック)。答えは「メ(リ)ケ(ン)サ(ック)」

動画でまきさんの家にもあるって話が出ましたが、うちの中学校にも1回落ちてたな。女子の確か生徒会長だった人が嬉しそうに没収してたけど。

問6

f:id:shoyofilms:20210919133658p:plain

ペルソナ3のスキル「ポズムディ」の説明文「味方単体の
(〇〇〇)治療する。」。答えは「どくを=毒を」

絶対「を」を何とかせにゃならんと思って、最初に作った問題。当初は名セリフとかキャサリンに出てくる名言とかを使おうと思ってました。

問7

f:id:shoyofilms:20210919133857p:plain

元ネタはインド叙事詩に登場する兵器で、ペルソナ5ではオンギョウキ、
ペルソナ4では里中千枝のトモエなどが習得する超特大ダメージを
与える物理スキルは(〇グ〇〇スト〇)。答えは「ア(グ)ネヤ(スト)ラ」

動画をもう一回見て欲しいんですが、読み上げの時に「アグ・・・」って言っちゃってますね。

問8

f:id:shoyofilms:20210919134019p:plain

ペルソナ2に登場する天野舞耶の友人で下着メーカーの営業社員である
20代の女性キャラクターは(〇〇ざ〇 〇らら)。答えは「せり(ざ)わう(らら)=芹沢うらら」

自分は最後までプレイしてないけど絶対ペルソナ1と2の問題も入れないとと思って作った問題。将来3、4、5も今の1と2と同じ感じになるのかな?それぐらい作品が凄い事になってくれたら嬉しいですが。

問9

f:id:shoyofilms:20210919134254p:plain

日本書紀」のみに登場する日本神話の神と同名で、その名前は
物を断ち切る音に由来する、周りに刀剣が浮いている男の姿で登場する
ペルソナは(〇ツ〇〇)。答えは「フ(ツ)ヌシ」

動画でまきさんは使った事無いって言ってたけど、フツヌシ格好よくないですか?自分は見た目が好きなペルソナは大体作っちゃいますね。セトとかニーズホッグとか。ちなみに金子さんのペルソナだとカリストが一番好きですね。副島さんはアルセーヌかな?2015年のライブに言ってたんですが帰りの会場で見た時衝撃でした。

問10

f:id:shoyofilms:20210919140632p:plain

ギリシャ神話の眠りの神と同名で、ペルソナ3にも登場するペルソナは
(〇〇プ〇ス)。答えは「ヒュ(プ)ノ(ス)」

これはヒントの出し方が難しく、苦労したというか放棄しましたwまきさんが神話に詳しくて助かった・・。

問11

f:id:shoyofilms:20210919143415p:plain

インド神話叙事詩ラーマーヤナ』)に登場する神猿と同名で、
ペルソナ5では「狂騒のサル王子」という名前でも登場する
ペルソナは(〇ヌ〇ー〇)。答えは「ハ(ヌ)マ(ー)ン」

問12

f:id:shoyofilms:20210919143613p:plain

モンゴルで伝わる鳥の魔物と同名の、ペルソナQ2ではフレイなどの
スキルを使う小女の姿で描かれるペルソナは(〇ー・シ〇〇ー)。答えは「モ(ー・シ)ョボ(ー)」

これは正解が出ませんでした。確かに難しかったかな。自分もライドウと一緒に移動してるイメージが強いです。あと豆腐さんもおっしゃってましたがペルソナQ2だと色がちょっと違うみたいなんですよね。

問13

f:id:shoyofilms:20210919144149p:plain

ペルソナ3に登場する巌戸台商店街にある謎のタコ焼き屋で
タコ以外の何かが入っているらしいお店の名前は
(〇〇やき〇クトパシー)。答えは「たこ(やき)オ(クトパシー)」

最後の謎

f:id:shoyofilms:20210916202915p:plain

f:id:shoyofilms:20210919150536p:plain

f:id:shoyofilms:20210919151854p:plain

f:id:shoyofilms:20210919151913p:plain

f:id:shoyofilms:20210919151931p:plain

f:id:shoyofilms:20210919151948p:plain

というわけで最後の謎の答えは50音から各クイズの答えを穴抜けしていくと「へるそな」が残るので「ペルソナ」でした。解けましたか?

動画(テストプレイ)では1文字ずつ確認していく流れになって編集が地獄になりましたが、問題をチェックするならこうやって1問ずつつぶしていくのが楽でいいです。動画でも言いましたが、このクイズは他の作品やジャンルでも応用できるので、是非皆さんも作ってみてください。(公開したら解いてみたいので教えてもらえると嬉しいです)

裏話

元々最近家に引きこもってる時にQuizKnockさんや佐藤健さんのチャンネルでクイズや謎解きを沢山みて作りたくなったのがクイズを作ったきっかけです。

クイズは単純なゲームですが特にQuizKnockさんのチャンネルでは日々様々なクイズを出していて見ているとこんなに色々工夫出来る物なんだと勉強になります。ペルソナも多くのユーザーを獲得するために特に3以降でターン制戦闘などRPGの定番ルールを発展させてきましたが似たものを感じます。

ちなみに今回のルールも思いついたのは限界しりとりの回で「けせよ」が残ったのを見たからでした。

ゲームはユーザーに解かれるように作らなければならないと以前の記事でも書いたのですが、その為に今回は割と無茶な作りになってしまいましたwいろいろとクイズを作ってる人から見たら不十分な所があるかもしれませんが、当初の想定よりはいい問題が出来、テストプレイでもメンバーにも恵まれたことで楽しい思いが出来ました。

 

ただ問題と答えを出すだけでもいいかなとも思ってましたが、やっぱりプレイしてもらうと楽しいですし色々良い事がありますね。

 

後の話は長いので一番下のおまけで

 

ペルソナシリーズ25周年おめでとうございます!


記事を書いた人

 

おまけ

せっかくなので映像のこだわりを話すとワイプ(映像の切り替わり)が解答が出るまでの制限時間表示と同じクロックワイプだったのが、最後の謎から50音表のマス目を暗示するチェッカーワイプになっていたりします。これで分かったらエスパーですがw

f:id:shoyofilms:20210920080437p:plain

 

また最後の謎が解けた時の演出で25周年ロゴの5色が一瞬入ったりしています。これは気づいてもらえたかな?

f:id:shoyofilms:20210921112605p:plain

 

あとペルソナはファンに広い意味で取られますし、タイトルに堂々と最後の謎の答えが入ってるので、ネタバレされて「最後の謎の答えはペルソナ!」とか書かれてもなんのことかピンとこないようになってたりもします。ペルソナファン、私もですが割と無自覚にネタバレしちゃう人いますからねw

 

ではここまで読んでいただいてありがとうございます!また楽しい企画を思いついたら動画や記事にしたいと思います。

祝25周年!ペルソナ穴抜けクイズ!(問題編)

自分の好きなペルソナシリーズが25周年という事で穴抜けクイズを作成しました。あなたは最後の謎まで解くことが出来るか!?


f:id:shoyofilms:20210916194628p:plain最近アニメとその感想を見ていてぼんやりと感じている「納得」の話をしようと思います。

※クイズの解答はこちらの記事にあります

※インターネットで検索したり、ペルソナファン同士で協力して解いても大丈夫です。ただ解きたい方に最後の謎の答えを直接伝えるのは控えていただけるとありがたいです。
※このクイズの問題は私のオリジナルです。SNSに問題のスクリーンショットを載せて大勢で解いても大丈夫ですし、動画配信者の方は自分の名前(ShoyoFILMS)だけどっかに出してくれればこの問題を使って動画を作成しても大丈夫です。ただアトラスの著作物を利用しているので収益化に関してはご注意ください。

※上記の件でこのクイズを利用した際に生じたトラブルについては申し訳ございませんが、責任を取りかねます。

※企画を中断する場合がございます。その際はご容赦ください。

 

問題のスライドはこちらにあります。

祝25周年!ペルソナ 穴抜けクイズ! - Google スライド

 

ルール説明

f:id:shoyofilms:20210916194735p:plain

今年25周年を迎えるゲームのペルソナシリーズ。

そこでペルソナシリーズに関する穴抜けクイズを
作成しました。全部で13問+最後の謎


あなたは最後の謎まで解くことが出来るか!?

インターネットを使って調べても大丈夫です。
あとネタバレほぼなしなのでペルソナをプレイしたことがない方でも楽しめると思います。

 

例題

f:id:shoyofilms:20210916195107p:plain

ペルソナ5の主人公の初期ペルソナは(〇〇セーヌ)。
(〇〇〇)が穴抜け部分。〇にはそれぞれ1文字が入ります

f:id:shoyofilms:20210916200155p:plain

問題の正解は「アル」になります(アルセーヌ)。

 

問1

f:id:shoyofilms:20210916194915p:plain


ペルソナ4の里中千枝が好んで食べる肉の味がするおやつは
肉ようかんと(〇く〇〇)。

 

問2

f:id:shoyofilms:20210916201959p:plain


北欧神話に登場する、トリックスターであり、アース神族と、
敵対する巨人族との間に生まれた、神と同名の、
スキル「レーヴァテイン」を使うペルソナは(〇〇)。

 

問3

f:id:shoyofilms:20210916201654p:plain

ペルソナ3に登場した2つのペルソナを所持している時に発動できる
技名は(ペルソナ3ポータブルでは代わりに消費アイテムになった)
(〇〇ク〇〇〇ド)。

 

問4

f:id:shoyofilms:20210916202135p:plain

女神異聞録ペルソナやペルソナ2に登場するサトミタダシのような、
商品やサービス、メニュー、店舗デザインなどを1つのブランドで
統一しているお店は(〇〇ーン〇ん)。

問5

f:id:shoyofilms:20210916202204p:plain

ペルソナ5の新島真が使用する、拳にはめて打撃力を強化するための
武器は通称(〇リ〇ン〇ック)。

問6

f:id:shoyofilms:20210916202420p:plain

ペルソナ3のスキル「ポズムディ」の説明文「味方単体の
(〇〇〇)治療する。」。

問7

f:id:shoyofilms:20210916202442p:plain

元ネタはインド叙事詩に登場する兵器で、ペルソナ5ではオンギョウキ、
ペルソナ4では里中千枝のトモエなどが習得する超特大ダメージを
与える物理スキルは(〇グ〇〇スト〇)。

問8

f:id:shoyofilms:20210916202633p:plain

ペルソナ2に登場する天野舞耶の友人で下着メーカーの営業社員である
20代の女性キャラクターは(〇〇ざ〇 〇らら)。

問9

f:id:shoyofilms:20210916202706p:plain

日本書紀」のみに登場する日本神話の神と同名で、その名前は
物を断ち切る音に由来する、周りに刀剣が浮いている男の姿で登場する
ペルソナは(〇ツ〇〇)。

問10

f:id:shoyofilms:20210916202732p:plain

ギリシャ神話の眠りの神と同名で、ペルソナ3にも登場するペルソナは
(〇〇プ〇ス)。

問11

f:id:shoyofilms:20210916202802p:plain

インド神話叙事詩ラーマーヤナ』)に登場する神猿と同名で、
ペルソナ5では「狂騒のサル王子」という名前でも登場する
ペルソナは(〇ヌ〇ー〇)。

問12

f:id:shoyofilms:20210916202827p:plain

モンゴルで伝わる鳥の魔物と同名の、ペルソナQ2ではフレイなどの
スキルを使う小女の姿で描かれるペルソナは(〇ー・シ〇〇ー)。

問13

f:id:shoyofilms:20210916202851p:plain

ペルソナ3に登場する巌戸台商店街にある謎のタコ焼き屋で
タコ以外の何かが入っているらしいお店の名前は
(〇〇やき〇クトパシー)。

最後の謎

f:id:shoyofilms:20210916202915p:plain

 

このクイズに隠された最後の謎の答えを叫べ(ヒント:50音)

 

解答編


記事を書いた人

アニメ感想から見る価値観。納得と幸せの話

最近アニメとその感想を見ていてぼんやりと感じている「納得」の話をしようと思います。


合理的な行動をしないキャラ達

最近メディアの記事で劇場版アニメ「竜とそばかすの姫」のレビュー記事を拝見しました。(ネタバレを含むのでまだ見てない方はご注意下さい)

 

もちろんねとらぼさんだけではなく、他のメディアでもこういう記事は出ていますが、この記事は特に過激なタイトルでつい読んでしまいました。書いてある事を要約すると主人公も含めてキャラが合理的でない行動ばかりして(行政などに頼らず自分勝手に行動して)物語が破綻しているという物だと思います。

「竜とそばかすの姫」を制作した細田守監督の近年の作品、たとえば「おおかみこどもの雨と雪」などはアニメーションの精緻さで高い評価を得る反面、こういう意見もたまに目にします。「キャラの行動原理がわからない」「監督の価値観がおかしい」「時代に沿ってない」など。

また、他のアニメでもたまに「キャラが合理的な行動をとらない」ことが批判の対象になります。例えばスーパーカブで主人公が免許取得1年以内なのに2人乗りをしてしまったり、宇宙よりも遠い場所で主人公達が嵐の海を進む舟で波がかかるところまで外に出てしまったり。

私自身も同意まではいきませんが気持ちは分からなくもないのです。確かにもっとうまく立ち回ればそもそも問題は起きないし、主人公達ももっと楽しくなれたはずなのに、と思いました。ただそれで作品に問題や危険性があるとは思わず、むしろリアルだなと思ったり、新しい可能性があると思いました。そこから色々考えたことを語ろうと思います。

(この記事はそういう批判的な意見を封殺したいわけではありません)

定義:作品に問題があるとは?

そもそもの話なのですが、作品に問題があるというのは私の中では作品が再生できなかったり、ページが大幅に落丁していたりするなどの状態だと思っていて、無事に全シーンが監督の意図通り視聴可能な状態で公開されているものは問題があるとは思いません。ただ、前述のような意見の「作品に問題がある」というのはそうではなく「作品に納得が出来ない」状態なのではないでしょうか。

作品に納得がいかないなら怒る気持ちもわかります。視聴者は時間とお金を消費して作品を味わっているのですから、それが不味いものなら怒りこそしなくとも、もったいなかったなと思ったりもするでしょう。

実は私も作品に納得が出来ずそういう思いをした事は何度もあります。例えば「BLOOD-C」と「劇場版 SHIROBAKO」がそうです(偶然にも同じ水島努監督の作品ですが、たぶん関係ありません)。ネタバレになるので多くは語りませんが両作品ともストーリーの構成が気に入らず、SNSに辛辣な意見を書いてしまいました。今では反省しております。

納得の重要性

前述した「宇宙よりも遠い場所」ですが、これは私が見たアニメの中で1番面白いと思うほど好きなアニメです。色々な悩みからも救ってくれた作品で、私自身は例のシーンも問題に思うことはありませんでした。

見たことがない方に軽く展開を説明したいと思います(ネタバレが嫌な人や自分で見たいと思った方は先に「宇宙よりも遠い場所」8話まで見てください)。

まず主人公達4人は様々な行動をおこし、運にも恵まれて本来乗る資格がない南極へ向かう観測船に乗ることができました。しかし観測船は気象の激しい南極周辺の地域を航行する際に激しく揺れ、4人はひどい船酔いでダウンしてしまいました。眠りにつく事も出来ず、繰り返しトイレで食べた物を全て吐いてしまう厳しい状態ですが、それでもこの船旅は自分達で選んできたんだと奮い立たせ、いずれこの辛さもいい思い出になると前を向きます。次第に環境になれた4人は嵐の中外に出て波をかぶり笑いあうのでした。

このシーン、確かに危険ではあるんですよね。実は海上自衛官が同じ事をやったという記録を元にしていたりするらしいのですが、主人公達は女子高生ですし、普通に海に落ちて悲惨な事故となってしまうことだってあった。監督のいしづかあつこ氏も分かったうえであえて描いたシーンだとインタビューでこたえています。

ただ問題があるかどうかは個人の感想なんじゃないかなと思いました。危険な行動でもあの4人ならやってしまうと思いましたし、このアニメならそれすらもいい話にしてしまうのではないかという信頼がありました。

(当時のツイート)

ただ、納得できない人はいて当然だと思います。そういう人にとってこの作品が駄作になるであろうことも。つまり納得感というのは作品を鑑賞するうえで非常に重要で、作者はそこに気を付けなければならないのだと思います。

ただそれと同時にもし私が広い納得の受け入れ口を持っていれば作品どころか、もしかしたら私の人生も幸せになるのではないかとも思いました。

偏見と幸せ

人は理解できない物を拒むと言われています。自分の理解できない人や物は不要だと考え、時に偏見を持ったりもしてしまいます。私も例外ではなく、そういう気質があると自覚しています。

それは本能的な畏れでもあり大切な面もありますが、同時に納得できるものを増やして(畏れつつも)知ろうとすると、世界が少し広がったような感覚になり、味わい深くなる感覚があります。苦くて食べられなかったピーマンが、大人になって苦くておいしいと感じるように。リテラシーを持つというのはこういうことを言うのかも知れません。

ちなみに前述した「BLOOD-C」は「確かにシナリオは好きな物ではなかったが、キャラデザや戦闘シーンはよかった」と良さを認めました。

「劇場版SHIROBAKO」は(楽しめたことは楽しめたのですが、)TV版のSHIROBAKOが好きすぎて尺の短い劇場版では描かれなかった作品を制作するシーンが少ないのが不満だったのですが、様々な感想を見ることで劇場版はTV版と違い、「SHIROBAKO」主人公の宮森個人の「死と再生の物語」なんだという納得できる解釈を得ました。

また後に「劇場版 映画大好きポンポさん」を見た時に劇場版SHIROBAKOで見たかった制作のシーンを劇場で存分に堪能でき、「ポンポさんの」主人公のジーン君(編集担当)と宮森(プロデューサー)の担当の違いから物語が違うのだなという事で納得できたのも大きいと思います。

実は劇場版SHIROBAKOを見た当時、あまりに不満で、それを分析した記事にしようかとも思ったのですが、結果的にやらなくて良かったです。不満や怒りも「あり」だとは思いますが、それを自分で作品として発表してしまうと本人がずっとその感情に捉えられてしまうのでやっていたら今でも納得できなかったかもしれません。現在は自分ルールで納得できなかったら感想はSNSに1回だけ良かった所と一緒に書いてそれで手を打つ事にしています。

合理的な行動をしないキャラの可能性

冒頭で触れた「竜とそばかすの姫」や「おおかみこどもの雨と雪」で感じた可能性について書こうと思います。

確かに両作品ともキャラは合理的な行動をしません。主人公も少々短絡的で考えが足りないと思われるところがあります。しかし、それは現実の人間もそうではないでしょうか。私も普段は思慮深くありたいと思いながらも、いざという時には独断で愚かな選択をしてしまうことがあります。

両作品に納得できない方は、せめてアニメの中だけでも合理的な行動をする人物たちだけの世界を見たいと思っているのかもしれません(私もそう思う時があります)。しかし私は「宇宙よりも遠い場所」に救われた経験から、そういうアニメが、私とは考え方が違う人を救うのではないかと期待しています。

また人々が多様な考え方をもつことにも寄与するとも考えています。私はアニメやSNSを長年鑑賞してきて、世の中には様々な考え方と正解があり、それらは一つにならない事を学びました。そしてそうした環境があったのは古くから世界中の多くのコンテンツが異なる価値観のもと制作されているからだと考えています。

故に「竜とそばかすの姫」や「おおかみこどもの雨と雪」のような作品も否定されるべきではないとおもいますし、もしそれば私とは考えが違う人に届きうるのであれば、その人達が複雑な価値観を形成する手助けになるのではないかとも考えています。

もしかしたら自分はこのアニメでは納得できないかもしれない。しかし別の誰かを救うかもしれない。そう考えるだけで、ちょっとは納得できるかもしれませんよ。
(まあでも自分が納得できない物が世の中で絶賛されると不満に思う気持ちもわかる・・。)

納得できない人の可能性

この記事は冒頭でも触れたように私が思う事を書いてるだけで納得できない人の意見を封殺する目的はありません。それに私は納得できない人にも「より納得できる作品を作ってくれるかもしれない」という可能性を感じています。

例えば私の大好きな「宇宙よりも遠い場所」は幸いなことに多くの人に納得されているようですが、当然あの物語に納得できない人はいるわけです。そういう人は私が「劇場版 SHIROBAKO」でしたように自分を納得させる方向に歩んでもいいですし、自分がなぜ納得できないのかを掘り下げて、より納得できる新しい作品を生み出してもいいと思います。

とまあなんか色々書きましたが、最近ライターになれたので、そこでは多くの人を納得させる記事を書けたらいいなあと思う今日この頃なのでした。

記事を書いた人

宇宙よりも遠い場所:解体新書(序)

私が好きなアニメ「宇宙よりも遠い場所(以下、よりもい)」ですが、幸いにして多くの方に評価していただいています。勿論嬉しいのですが、創作をしている者の端くれとして、やはり同じ様にいろんな方に楽しんでもらえる作品を作りたいと思い、放送から3年が経とうとしている今でも分析を行っており、そろそろ一度まとめようかなと思った次第です。

今回は序文です。この後各話の膨大にある伏線をまとめる記事も書く予定ですが、正直伏線(だと自分が思ってる箇所)や見どころがありすぎて、まずざっくりと全体の分析をすることにしました。

言わずもがな、内容に深く触れていますので見たことがない方はネタバレを含むどころか、何が楽しいのか分からないと思います。1日あれば見れますので、ぜひ1度ご覧になってください。(ニコニコや複数の配信サイトで見れます)

よりもいの不思議

本作の評価で驚いたのはその範囲の広さと好きな所のばらつき、だ。私は今でもこのアニメは自分のような道から外れたおっさんにしか受けないのではないかと思っている所がある。しかし現実は年齢はおろか、性格、人種の壁を超え、世界の至る地域でも評価されている。すなわち万人受けしているのである。

しかもただ評価が高いだけではない、好きな所が分かれるというのも他と違うところである。全体的に良かったという意見は一致していても、ではどこが一番好きなのか、という話になるとほぼ確実に話数やシーンが分かれる。特に南極に着く前がよかったという人と着いた後が素晴らしいという人でガッツリ分かれたのは驚きだった。

そうした評価に触れていって色々気づいた、この作品の良さの一端、構造の凄さと多様な価値観を"抱擁"するシナリオの深さについて、ここでは11話を例にして語っていこうと思う。

11話あらすじ

まずは構造について語る前に11話の流れを整理しよう。

11話は隊長の吟が旅の最終地点への内陸旅行へ行くかどうか迷っているのと並列して、新年の中継の予行練習が描かれる。そこで日向の陸上部に居た頃のメンバー達が登場し、それを見た日向は練習を抜け出してしまう。気になった報瀬が探ると日向は一度は誤魔化すも理由を話す。

日向は陸上部にいたころメンバーに説得され、いい成績を出した結果、先輩が代表から漏れてしまう。そのことで先輩がメンバー達を問い詰めると彼女らは「日向には空気を読めと言った」と嘘で誤魔化してしまったのだ。この事に傷ついた日向は陸上部を辞めるも、その後悪い噂をたてられ退学したのであった。

日向は彼女たちを許すべきか迷っていたと話す。「許せば自分も楽になるかもしれない。しかし、メンバーらがそれで安心しているのを見るのはムカつく。小さいな私は」と。この日向を見た報瀬は中継が始まる前にメンバー達を「日向に関わるな」と一喝。日向は泣いた。そしてそれを見ていた吟は内陸旅行を決意する。

よりもいは歌である

この11話に対する意見も様々だ。陸上部のメンバーは日向を傷つけたのだから許されるべきではない。和解を是とするアニメが多い中、許さなかったこの回を評価する。陸上部のメンバーに悪意は感じない。罵倒されるのはかわいそう。等

このようなツイート3年間見続け、色々考えていた私は最近ある事に気付いた。それは我々は日向を全く知らないという事だ。いや、11話で散々過去が語られたではないか、と思われるかもしれないが、それは日向の断片的な言葉(を映像化したもの)を受けた我々の想像でしかない。実際に何があったは描かれていないのだ。

普通のアニメならば回想の捉えられ方は限られてくる。なぜなら制作者の期待している効果は現在起きている事の理由付けであり、違う捉えられ方をすると物語が破綻してしまうからである。しかしよりもいは違う。日向の退学した過去も、結月の友達を作ろうとしてできなかった過去も、報瀬の馬鹿にされた過去も全てはそのキャラからしか話されていない断片的な物であり、実際に何があったかは重要視されていないのだ。重要視されていない。ここがポイントだ。

私も11話を初めて見た時は「日向は陸上部のメンバーに裏切られ、その後退部するも”日向の”悪い噂をたてられて居づらくなり、退学した」のだと思っていた(勿論、そうである可能性は高い)。しかしこう考えても成り立つ。「日向が退部した後、”メンバーらの”悪い噂がたてられ、居づらくなった日向が退学した」。これは過去を振り返るセリフの悪い噂の主語がないから成立するのである。我々は日向が心の底からあのメンバーを憎んでいるか実は分からないのだ。(ここについては次章でより詳しく見てみよう)

また報瀬の喝の言葉も見事だ。実際のセリフを見てみよう。

悪いけど、三宅日向にもう関わらないでくれませんか。

あなた達は、日向が学校辞めて、つらくて苦しくて、あなた達のこと恨んでると思っていたかもしれない。毎日部活のこと思い出して、泣いてると思っていたかもしれない。けど、けど・・・

「けど、そんなことないから! 日向ちゃんは今、私達と最高に楽しくて、チョー充実した、そこにいたら絶対できないような旅をしてるの!」(キマリ)

日向は、もうとっくに前を向いて、もうとっくに歩き出しているから。私達と一緒に踏み出しているから!

(中略)

私は日向と違って性格悪いからハッキリ言う

あなた達はそのままモヤモヤした気持ちを
引きずって生きていきなよ

人を傷付けて苦しめたんだよ
そのくらい抱えて生きていきなよ

それが人を傷付けた代償だよ

私の友達を傷付けた代償だよ
今さら何よ・・・ざけんなよ!

花澤さんの迫真の演技であたかも怒りをぶつけているように感じるかもしれないが、文章にしてみると最後の「ざけんなよ!」以外は、まるで諭しているような言葉が並ぶ。特に前半は日向は私たちに任せておけばもう大丈夫とはっきり言っている。もちろんこれはこれ以上関わるなという拒絶の言葉である。しかし私はそれだけでなく、チームメイト達に傷つけてしまった事を一生背負う覚悟を決めろと激励しているようにも感じた。

これがどう凄いのかというと同じ映像を見せているのに「自分の好きなように解釈できる」のだ。すなわち過去に友達に裏切られて傷ついた人は日向が裏切られたメンバーを報瀬が罵倒して救う勧善懲悪の話として観ることができる、逆に軽口から友達を傷つけてしまった人は画面越しに報瀬の言葉を受けて背筋が伸びる思いがしたかもしれない。そして最も大事なことはどちらに解釈しても破綻せず、非常にいい話になるようになっているのである。

我々ファンは細かく語られないよりもいのキャラ達の過去を知らないが故に、自分の過去の経験や他の創作物で得た価値観で自分用の物語を作って楽しんでいる。それはまるで歌詞に自分を重ね、気分を高揚させる歌のようでもある。それゆえに価値観の違う多くの世代や国や地域を超えて評価されるのではないだろうか。

またよりもいを見てもピンとこない人、というのも中にはいる。歌詞が自分向けではないと思ってしまう人にはよりもいは全く響かないだろう。しかしそれは当然の事なのである。

私は冒頭で話した通り、自分でもよりもいレベルの作品が作りたくて分析をしているが、この構成は誰にでもできるものではない。なにせメインのキャラ4人中3人、加えて大人達の信念を支える回想の内容を固定せずファンの想像に委ねるのだ。下手な作品なら全く機能せず作品自体が倒壊してしまうだろう。よりもいは数々の青春アニメを作った花田先生の脚本で回想に視聴者が介入しやすい構造を作ったうえで、素晴らしいBGM、作画、声優陣による演技、南極の知識、キマリという主人公など他の要素が作品を支えているため、この構成が成り立つのではないだろうか。

宇宙よりも遠い場所の面白さの構造

↑キマリや他の素晴らしい要素が、視聴者が自分を当てはめやすい構成を確保する

汝、価値観を抱擁せよ

続いて価値観を抱擁するシナリオについて

私は前章で日向の過去についてどうとでも取れると書いた。これは陸上部のメンバーらを”悪役であって欲しい”と望む人々は受け入れられないかもしれない。しかしここで考えて欲しい。ではなぜめぐっちゃんは絶好無効されてメンバーらは絶好を宣言されたのか、なんで報瀬の一喝を見て吟は最終目的地に行くことを決めたのか


1つ目のめぐっちゃんに関しては答えは明確だ。めぐっちゃんの相手がキマリでメンバーらの相手が日向だからである。立場が逆だったらどうなるか。キマリだったらメンバーらも許したかもしれないし、日向だったらめぐっちゃんの行動は許さず謝罪を受け入れて疎遠になかったかもしれない。よりもいのメイン4人はバラバラの性格を持つ。しかしそんな4人が南極へ行くという目的の為、ぶつかりながらもお互いを認め、一緒に行動するのである。

ここに多様な価値観を認める優しさと強さがある。どちらが正解という事はないのだ。よりもいが道徳の教材になると言っている感想も見たが、むしろこの作品は道徳的な事は勿論、社会において反道徳的と取られかねない価値観をもある程度認めている所が多様な人々に愛される理由なのかもしれない。

11話の構成で凄いなと思うところの1つに「先輩につめられたメンバーらが誤魔化で言ってしまった言葉に傷ついた日向が報瀬に問い詰められると誤魔化してしまう」というところがある。あれほどキマリ達が嘘ついてない事をいいと言った日向自身が嘘を付くのだ。それ以外にも見返すと日向はどこか自分の本心を誤魔化しているようにも見える。例えばメンバーらに対して怒りを感じていても、同時に結月があっさり消したメッセージツールの連絡先を消せずにいる。退学するほど傷ついたはずなのにぼろぼろの陸上部のシューズを捨てずにいる。

11話で日向は自分を知る者のいない新しい環境にいたいので南極に来たと言った。しかしそれだけではなく、もしかしたらちぐはぐな自分の状態をリセットしたくて来たのではないだろうか。しかし報瀬の一喝によって、日向の問題は「メンバーらを許す」「許さない」という選択がなされず「報瀬は許さない」という決着がなされた。ある意味モヤモヤした気持ちを引きずって生きていくのは日向もそうなのである。ただ今の日向には報瀬がいる。自分がどんなに自分を嫌いでもそれをまるごと認めてくれる盟友が。きっともやもやも以前ほど苦しくないのではないだろうか。


報瀬の一喝はメンバーらではなく、吟達中継を見守る大人組にも刺さる事にも注目したい。大人組は遭難した貴子を仕方なく南極に置いたまま帰国してしまった人々である。ある意味仕方がなく先輩に誤魔化しの言葉を使ってしまったメンバーらと同じなのである。また報瀬自身にも一喝の言葉が刺さる。報瀬は母の遭難を知ってから3年間バイトでお金を貯めてきた。それは中学時代にいた友達と疎遠になることを意味している。南極に行くことをまわりに反対された報瀬は、それでも我を通した結果、恐らく周りの人を傷つけている。しかしそれでも彼女はそんな自分を間違ってないと奮起する。人を傷つけた事実を自覚しながらも、それを抱えて目標に向かって邁進しているのだ。

更に言うとキマリもめぐっちゃんの尊厳を傷つけてはいるし、友達の意味を理解していなかった結月も何回か遊びに行こうと誘ってきた3話の2人を傷つけているかもしれない。実は11話のあのシーンで日向の周りにいた人々全てが誰かを傷つけている可能性があるのだ。罪はないかもしれない。でもその事実は一生抱えて生きていくしかないのだ。

故に吟は報瀬の一喝を受けて最終目的地へ行くことを決断したのだと思う。自分達がやりたかった事をやり通すこと、また報瀬がその強さを手に入れている事を確認できたからこそ危険の伴う内陸旅行を決行出来たのではないだろうか。


この後各話の伏線などを列挙したり語ったりしていくが、もしかしたら貴方は納得できないかもしれない。或いはどういう経緯か、よりもいが嫌いなのに見てくれた人もいるだろう(ありがとうございます)。仮にそうだとしても、自分を否定しないで欲しい。例え人に何を言われようが、どうするかは自分次第。喜び、怒り、妬み・・・様々な感情とそれを生む多様な価値観、それら全てを抱擁し、前に進むことの尊さをよりもいは教えてくれている気がする。


記事を書いた人

おまけ
オチが特にないので11話をリアルタイムで見た時書いてしまったポエム置いておきますw
3年間かけてようやくこのクソでか感情を言語化できたかも。

https://twitter.com/shoyofilms/status/973583086955896832